真田は今度何歳になるのとすれ違いざま幸村に訊かれ、自分の誕生日が間近(今日か?)だということをぼんやりと思い、その後続いて同学年の筈の幸村から発せられたその問いに揶揄の意図が含まれていたことにやっと気づき幸村の顔を睨みでもしようかとふりかえった、ら、いつの間にか駆け出した幸村がこちらをちょっと見て明るく笑み白く傷の無いすこやかな膝の裏をひるがえしてくちびるだけでおめでとうと言ったような気がしたから気づいたのは、142-65=77という小学生の実行するような演算でありまたその7という素数の連続に柄にも無く特別なものを感じ、今日まさにどうしようもなく幸村を置いていくことになるこの日を惜しく思い、同時に何故か優越をも感じる自分の子どものような浅ましさをため息にして吐くとコートに波のように糸のように粒のように降りた日差しは紛れも無く毎年このように訪れる春のものでも夏のものでもない曖昧で明白な光で。





今日晴れて良かったよ !